■ロックテイストをうまくOPMポップスに取り入れたVersatileな魅力を持つAgat Obarの作品

清らかで美しいか、はんなりとした情緒のある雰囲気のバラードがOPMの主流ですが、そこにうまくロックテイストの「熱」を含ませて独特の楽曲を作り出しているのが本日ピックアップした女性ソングライターAgat Obar。昨日までご紹介してきた女性コンポーザーや、Vehnee Saturno、Ryan Cayabyabらが手がけてきたバラードとは一味違うテイストが魅力。取り上げた作品は昨年リリースされたポップスタープリンセスSarah Geronimoの最新アルバムPerfectly Imperfectに収録されたIn Your Hands。極オーソドックスなテーマ部分から短いブレイクを挟んでのサビパターンが微妙な力強さというか、「熱い」テイストを含んでいます。これが、全編に漂うとロックバラードと呼ぶべき作品になりますし、引っ込めてしまうと数多のオーソドックスなOPMバラードということに。
この微妙にロックテイストを加えている「匙加減」がAgatの魅力のように思えます。彼女は自身でも「Agat」「Agatha」名義でアルバムをリリース、さらにGMA系の女性シンガーにも楽曲を提供していますが、いまいちシーンの前面で紹介されないのが残念なところ。しかしトップスターSarahに提供したこの曲を聴くだけでも彼女が注目に値するソングライターであることが判ります。