1996年に映画「フェノミノン」のサウンドトラックとしてエリッククラプトンが歌ったバージョンが世界的な大ヒットとなったチェンジ・ザ・ワールド。壮大なタイトルにもかかわらず深遠な世界を歌っているのではなく、いい年をした大人が相手への思いを「クサイ」例えを並べ立てて歌った俗っぽいともとれる内容の歌詞が、人が求める希望や真実は案外他愛のない日常の営み(恋愛)の中にあるということを語っているようで、とても上手く作られた歌として多くのアーティストに愛されカバーされてきました。

映画の内容にもリンクした、ちょっとレイジーな雰囲気のクラプトンバージョンに対し、クリッシー＆エリッカのバージョンはクリスピーでどこかとぼけたような感じを出しています。
ファナティックなクラプトンファン、「チェンジ・ザ・ワールド」ファンにはこういった作りはあまり評判良しくないものかもしれませんが、しかしそこを面白がって確信犯的にレコーディングしてしまい、またそれを楽しく聴くのもフィリピン人アーティスト、フィリピンポップスの一つの特徴のような気がします。