本日のお奨め 本職のシンガーものけぞるアイドルタレント・映画女優・俳優の1曲 パート4(Ikaw Na Nga – Willie Revillame)

■ある意味フィリピンらしさ・フィリピン気質がにじみ出た超大ヒット曲

Ikaw Na Ngaを収録したWillie Revillameのアルバム「Ikaw Na Nga」

マルコス政権崩壊後、一番タブロイド紙をにぎわせた一人なのでは・・・とも思われるフィリピンの芸能界のNo.1問題児Willie Revillame(ウイリーレヴィリアーメ)、
Wowoweeというモンスターバラエティのメインパーソナリティを務めていた2009年にリリースされたIkaw Na Ngaは爆発的大ヒットとなりました。
決して歌がうまいとか、技術的に本職シンガーの向こうを張るというものではありませんが、この曲を聴いていると、不思議と「フィリピンらしさ」「フィリピンならではの何か」を感じさせるものがあり、そこがフィリピン人リスナーの琴線に触れたのでしょう。テレビタレントとしてのWillie Revillameに対する周囲の賛否両論(否定的な意見が声高に叫ばれることもあり、それはフィリピンの外から見ているわれわれの常識に照らしても頷けるものもありました)とは裏腹にこの曲は多くのフィリピン人に受け入れられました。
シンプルな歌詞とちょっと哀愁を帯びたやるせないメロディは御大Vehnee Saturno氏の作詞作曲によるもの。
イメルダ夫人にErap(エストラーダ元大統領)、そしてWillie Revillame、Boldな振る舞いやスキャンダラスなパブリックイメージの裏でほのかに光りつづける1本の蝋燭のような「憎めなさ」をもつキャラクターはいつの時代のフィリピンにも必要な存在なのかもしれません。

ちなみにIkaw Na Ngaを収録したこのアルバム、注目の新人シンガーDaryl OngもレパートリーにしているYun Kaのオリジナルバージョンも収録しています。
また、アルバム8曲目の「Ikaw Pa Rin」は徳永英明さんのヒット曲「最後の言い訳」のタガログ語カバー(JPM)、この曲の訳詞もVehnee Saturno氏が担当しています。